Love群馬
来年度出版予定の共著執筆のための調査をしてきました。目的地は「上野三碑」です。フィールドワークというものはモータリゼーションの力を借りなければ成立しませんが、最後の詰めはやっぱり自分の足で歩かなければなりません。ということで、高崎から上信電鉄に乗り込みます。
下仁田行き。
上武大学時代の愛弟子がその役場で活躍しているのですが、もう一人、高崎のNPOで活躍している愛弟子と私と三人で妙義神社までフィールドワークしたことが想い出されました。
馬庭駅下車。映画「男はつらいよ」に出てくるような、そこに寅さんがぽつんと立っていそうな、哀愁を帯びた駅。妙義山に連なる山々に陽が傾いています。
原日本の風景。
上州の空は青く、川のせせらぎは絶えることなく、からっ風に身を煽られながら枯れ草の野をも踏みしめ、ひたひたと歩く。歩く。歩く。30分。そこに多胡碑があります。
この碑は古代のこの地に多文化共生社会が成立していたと思われる証です。
さらに駅からの道すがら、多胡郡の正倉跡があるのですが、多胡碑との位置関係から計画的なレイアウト、すなわち「都市計画」の片鱗を読み取ることができました。 ここに立ち寄るつもりではなかったのですが、歩く過程で計画修正。こうしたことは歩いて、見て、感じて、決めていきます。歩かなければ気づけない、特に私のように鈍い頭を持つ者は。
調査の成果は上々。共著の書籍にその成果を盛り込みたいと思います。