2019年7月30日火曜日

地域マネジメント学会学術大会:2019年11月30日

地域マネジメント学会に所属して、はや3年目。

学会の大会日程が決まり、今年は11月30日(土)となりました。

今後、学会の公式サイトに詳細が掲載されますが、周知のため日時のみを先行してお知らせいたします。

小さな学会ですが、現役公務員をはじめ、公共キャリアに従事する実力ある会員を擁しております。発表・論文執筆など、奮ってご応募いただきたくお願い申し上げます。


2019年7月29日月曜日

若い世代のキャリア形成に関する第一人者・安達智子先生

安達智子先生(大阪教育大学)は若年世代のキャリア形成をご専門にしていらっしゃいます。先生からご著書が届きましたので、ご紹介を。

『自分と社会からキャリアを考える』
 先生の単著です。


封を開けてパラパラと読んでいたら、今年、Project Based Learningとキャリア発達に関する卒論を書こうとする学生が目をキラキラさせてこちらを見ていたので、「この本、最新のキャリア教育の研究成果がぎっちり詰まっているよ」と言ったら、「貸してください」と持って行かれてしまいました。

おーい!

ということで改めて研究費で購入。

先生とのこれまでの数十年にわたる交流を思い起こしながら拝読させていただいているところです。優しく、凜とした文体だなあ。

2019年7月28日日曜日

今年の収録講義も一段落

スタジオでの収録講義も今日で一区切り。
あとは映像編集方のご尽力で全国の受験生に講義が配信されます。

もう十年ほど続けさせてもらっているこの収録講義。光陰矢の如しですね。
年度前半の最後の講義はいつも教育学(全4回)なんです。公務員試験行政職の場合、国家一般職くらいでしか使えない科目なのですが、心理職の場合は大勝負に用いることのできる科目なので気が抜けません。とはいえ、教員採用試験対策の教職教養と類似しているので喋りやすいですね。

教職教養といえば、ここ数年携わっている『これだけ覚える教職教養 '21』の二校がそろそろ上がってきて、8月末くらいに出版の運びとなりそうです。

共著『多文化社会を拓く』の出版とちょうど同時期になります。

さて収録を終えていつもの蕎麦屋。

ミョウガのごま和えは涼やかな味

きりりと冷えた蕎麦

今年の夏はこれが食べ納めかな。

ひときわ暑さを感じる日々が続きますが、皆さま、ご自愛くださいませ。

2019年7月27日土曜日

本日、非常勤先の前期講義終了

今日は補講の講義でしたが、真面目な学生のみが出席したということもあり、楽しいひと時を過ごせました。

前期は、相次ぐ学会や出張などで、学生には不義理をしました。今日は緩やかに、いま最も大切な人に暑中見舞いを書き送るという内容。意外にも手紙文の書き方を覚えている者は決して多くありません。

それをきっちり、みっちりやって。
僕が買ってきた「かもめーる」に下書き、清書して終わりという講義内容。
学生らは楽しそうに仕上げておりました。

不肖、ぼくも一筆啓上。
さて、誰に届くのでしょうか。

夏空の下 巨樹はもくもくと

2019年7月25日木曜日

共著テキストの初校

8月末に先輩教員・研究者との共著テキストを出版する旨、このブログでもすでにご報告済みですが、現在、初校原稿を校正中です。

表題も章立てもほぼ決まり、A5版約160ページとなるでしょう。

本学をはじめ、他大でも教科書として用いられる予定です。学生をはじめ、数多くの読者の皆さまに、多文化社会を迎える日本のコミュニティ・デザインのヒントを示すことができればとの思いでおります。


2019年7月21日日曜日

参議院議員通常選挙について

選挙に行ってきました。
学生諸君、そしてブログをご覧になっている皆さん、選挙行きました?

投票所のスタッフそんなに必要ですか?

すでに速報が始まっていますが、選挙区で投票した候補者が当確になり、嬉しい限りです。死票になるのは避けたいものですね。

全国区でも投票した政党が順調に票を伸ばしていて、野党全体の票がどこまで伸びるかを楽しみにしています。

R.ダールのポリアーキーを下敷きにして述べましょう。

僕は、「公的異議申し立て」すなわち現在の権力者に対して「やめろ」とヤジを飛ばすことができ、現与党に対して「下野しろ」ということが自由に表現できるような、結果として、政権交代ができる日本社会であって欲しいと願っています。

そうでない社会は、自由かつ民主的な体制とはいえないと思っているからです。
お風呂、濁ってきたら排水して、水を入れ替えますよね。それと同じように権力を担当する方たちを定期的に入れ替えた方がいいと思っています。濁りますから。

ダールは、普通選挙制が保障されながらも、公的異議申し立てのできない体制を「包括的抑圧体制」と呼びましたが、これは全体主義国家においてよく見られるものです。僕は自分が愛するこの国や社会をそのようにしたくないですね。

今回の選挙運動中、演説する首相にヤジを飛ばした方に対し、警察官が取り囲むなどの対応が見られたことを報道で知りました。野党政治家の演説中にヤジを飛ばす方には何もしないのに?

全体の奉仕者である警察官を、首相が自らの私兵のように用いることが許されるはずはありません。

現場にいて命令を受けて力を振るった警察官の方も葛藤があったでしょう。市民に対して実力を行使した警察官に目が行きがちですが、僕たちはそれを誰が命じたのかを問題としなければならないでしょう。誰だよ?

昨日、秋葉原では首相に対する批判の声が多かったと聞いています。警察官が抑えようにも抑えることができないほどの人が集まったとも。数人なら警察官も取り囲むことができるでしょう。でも数百人、数千人なら、逆に囲まれてしまいますよ。すべて伝聞であり、自分の目で見ていないので、これ以上の表現は控えますが、集結した民衆は恐ろしいものです。

幕末の英雄、西郷隆盛(南洲)は「衆の力を侮ってはいけない」旨のことを繰り返し述べていたそうですね。権力の座にある方に噛みしめて欲しい言葉です。

2019年7月20日土曜日

政治学への道案内

千葉での講義を終えた後、黄色い電車でそのまま中野上陸。

蕎麦豆腐の涼味が最高


いつもの蕎麦屋でおなかを満たし、ブロードウェイをぶらぶらと。
カオスを楽しみながら。

ふと目に留まったのが高畠通敏先生の名著『政治学への道案内』
まんだらけで800円。即買いしました。この本は研究室に何冊あっても足りないもんなんです。

まさかこんなところで出会うとは


前任校時代に政治学を担当していたとき、教科書にしようとしたらアレ絶版?ということがありまして、とても残念な思いをしたことがあります。まんだらけに置いてあるとは!いくつか買物をした中で、今日一番キラリ光るものでした。

中野というまちの面白さを垣間見た、そんな午後でした。


2019年7月16日火曜日

時事問題対策

皆さん、こんばんは。

本ブログの分派活動として、Twitterでの発信を試験的に始めています。
アカウントは以下の通りです。

@JuMolicitakaz
https://twitter.com/JuMolicitakaz

公務員試験、教員採用試験など、まちをつくる公権力の担い手となる公共キャリアを目指す方のための時事問題対策ですが、民間企業就職の一般常識としてもご活用ください。

受験年になってから慌てて時事対策用テキストを買い込むよりは、日々、シャワーを浴びるように、出題可能性のあるニュースを触れる方が勉強方法として望ましいと考えたからです。また、このようにニュースに触れることによって、時事対策テキストを購入した後の学習が効率的に進むことを確信しています。

でも、ときどき、日々雑感のようなtweetが混じることをお許しください。
ぼやきたくなるんですよぉ


2019年7月13日土曜日

教員採用試験対策講座、終了

長きにわたってお世話になっている非常勤先での教員採用試験対策講座が本日終了し、明日、学生たちはそれぞれの志望自治体で教員採用試験に臨みます。

試験直前ということもあって人数はまばらでしたが、受講生への最後のメッセージとして、実力を養うとともに「偶然」をつかめというお話をしました。クランボルツっぽいですね。

試験においては「運」かな。
周到な準備の上でのね。

準備もしない、遊んで暮らしているなかでやってくる「運」はどうも偽物であることが多いようですね。そういう「運」に限って甘く見えるようで、取り憑かれてしまうと厄介です。

僕の講義の受講生たちはそんなことはありません。
ズルなしで真っ向勝負。明日の奮闘を期待しています。

模擬授業の一風景として

2019年7月12日金曜日

4年生、全員内定獲得

鬱陶しい梅雨空、
しかし一服の清涼剤となる報せが。

タイトルの通り、今日、4年生全員が内定を握り、卒業以降の働く場を確保できました。これまで学生を支えていただいたすべての方々に御礼申し上げます。

今日、その報せを研究室に持ってきた学生は2年生のときからともに足立区内でのコミュニティ・デザインに従事した学生で、僕にとっていわば戦友なんですね。懸命に僕の言葉や行動を読み解き、その結果を自分の在り方や将来に活かそうとしてきた学生なので、就活については案じていましたが、本格的な活動を始めてひと月で決めてきました。

初動が遅かったのは就活についての根本的な疑問があり、それを考え続けていたためです。ここらへんが僕に似ていて、どうしようもなくかわいいところなのですが。

今日、内定を得た報告の後に、卒論の中間発表の準備に入った彼はひとつの節目を乗り越えた自信に満ちていました。もともとはナイーヴな青年だったのですが、見違えるほどに育ちました。やはり、コミュニティ・デザイン、そしてproject based learningの過程で獲得したコミュニケーション能力や社会形成能力は本物だったのでしょう。彼もそれを実感できたのではないかと思います。

彼は今月、足立区の広報で一面に大きく紹介されます。


彼が敬愛してやまない社長とともに

2019年7月8日月曜日

講義三昧

講義、講義、講義、講義。

講義に次ぐ講義で終わった後、研究室にて放心。

本日最後の講義にて。
スティグリッツの見解に関心を示し、自分で深掘りしようとしている学生に出会い、心を動かされる。また、日銀の異次元緩和について「出口戦略」の有無を尋ねてくれる学生もあり。

なぜ働くのか。

まずおおもととなる資本主義経済について、交換と所有という視点で「働く」ことを見つめ直す。久々に「労働力」という言葉を使う。A.スミスを、そしてマルクスを思う(労働価値説)。

前期講義も終盤。キャリア形成について、社会との関わりのなかでグランド・デザインを描けるようになってほしいと思う。

愛用しているチョークホルダー
脇に「チョークホルダー」と刻まれている武骨さもまた

2019年7月7日日曜日

公務員試験 模擬面接指導

東京は一日中降り続く雨。

さて、(株)実務教育出版で、公務員試験2次試験対策・面接指導に携わって参りました。

尊敬するキャリア・カウンセラーの坪田まり子先生とともに。

「受験ジャーナル」(実務教育出版)より
僕の右側にお座りいただいているのが坪田先生
(お写真をブログで用いることをお訊ねしていないので今回は僕だけ)

数えてみたら、このセミナー、もう6年も続いているんですね。坪田先生の優しさと厳しさをしっかり伝えるご指導は私自身の理想とするところであり、毎回、学びがあります。

模擬面接の後の坪田先生と僕の講評こそがこのセミナーの神髄であり、感極まって涙涙でお帰りになる方も。

佐賀、高知、北海道など、遠方からこの1時間の個別セミナーのためにおいでいただく皆さんの本心を短時間で引き出し、ともに考え、方針を示し、さまざまな方策をお土産として持って帰っていただいています。

ご好評のセミナーなので「今後はもっと数多く提供できるといいね」というのが坪田先生と僕の本心です。そのことを共有して、雨の中、足どりも軽く家路を辿ったのでした。

2019年7月6日土曜日

一筆入魂・教職教養テキストの初校を仕上げました

皆さん、こんばんは。
今日の東京地方は雨が予想されていたので、長い傘を持って出かけたのですが、見事に肩すかしを食わされました。折りたたみ傘でよかったなと思いながらの帰り道です。

さて、ここ数年、編著者として携わっている教員採用試験・教職教養テキストがあるのですが、本日、今年度の改訂分の初校を戻して、一安堵。

まだ二校がありますが、順調に推移すれば8月末には発刊です。

喋ったり、書いたり、表現に没入する日々です。ゆっくり寝たいところですが、まず寝ている時間がない。
また、寝ようと思ってベッドにいくと、たまちゃん(猫)が寝ていて下僕(私)は床に寝る始末。まあいいんですけど。疲れは取れないですねー

陽だまりの中のたまちゃん

教壇に立つようになって幾歳月。
最近、思い立ってチョークホルダーを買いました。何でもっと早く使わなかったのかを考えてみると、かつてよりも教壇周りの電子機器が多くなっていることに気づきました。iPadにiPhone、教室環境を整えるためのコンソールボックス…チョークの着いた指で扱いたくないんですよねってことで、最近はこれを使って板書に一筆入魂しています。

そのままチョークを入れると滑って引っ込んでいっちゃう
中に布テープを貼り付けると快適に書ける

僕の講義を受けた皆さんは上の画像の板書文字が懐かしいのではないでしょうか。若いときとあまり変わっていませんよ。そろそろ講義の芸風も変えたいなと思う今日この頃です。

それでは皆さん、よい週末をお過ごしください。
“Let it be”を聴きながら

2019年7月5日金曜日

共著の教科書を書き上げました

いゃあ!梅雨空ですが頭の中は日本晴れな森下です。
〆切に間に合って、とても気分がいいです。

担当する最後の章を書き上げました。
この章は多文化共生に向けてのコミュニティ・デザインをテーマとし、長くお世話になった福岡の皆さんや新たな関わりを深めつつある足立区の日本語ボランティアの皆さんへのご恩返しともなる章になりました。

とりあえず、ゆっくりしたいなー。

この後、ブルガリアで開催される学会に出すペーパーを書く予定でしたが、大学時代の後輩にして先輩研究者から、「からだとこころを大切に」と諭されたこともあり、パンパンに張った帆を少し緩めようかなと。

こんなとこでディナーを取りながらさ。

教科書は8月末に公刊を予定しています。
「あとがき」も書き上げましたよっと。


2019年7月1日月曜日

本を買う青年

公務員志望の学生から「本を買いましたよ」とメッセージをもらいました。

その本というのが、会ったときに会話に上った言葉を膨らませる内容。
具体的には、P.ブルデューの文化資本という言葉なのですが、彼が買ったというのは社会学そして哲学に関するレファレンス系の書籍でした。

僕の言葉を確かに受け取ったこと、そしてそれに対する強い関心を示していることを「本を買った」という表現で伝えてきてくれたのですが、最近これほど嬉しいことはなかったですね。

硬くて、論理を愛し、自分の原理原則を大切に生きているその様は、まるで若き日の僕を見るようでなんとなく面映ゆいのですが。

あの頃。
ジャズあるいはR&B、バーボンに煙草、いつもの酒場、おばちゃん、おねえちゃん、おにいちゃんがいて、そこで本を開き、友達と明け方まで議論し続けた当時。大隈講堂前で寝転びながら、あるいは生協前で川の字に寝ながら、始発を待ったあの頃。バカだったな。でも当時の早稲田はいかにバカであるかを競うようなところがあって、「秀才みたいなことは東大がやるから」という学風が漲っていました。「在野精神」という言葉もまだ脈々と生きていて、雑草であることが自分たちの宿命のように感じていたことも。

振り返れば直ぐそこにあるような気がするのに、もう数十年前の出来事。

さて、この「本を買った青年」のように、あるいはあの頃の学生時代のように、僕は貪欲に知識を吸収しようとしているだろうか。すでに持っているものを運用し、組み立て直すだけのつまらない人生になっていないだろうか。

若さと向き合うとは、こうした自問自答を含めて、自らの惰性に鞭を入れることでもあると思うのです。

おきにいりのカフェ@博多