沖縄で鍛えられたコミュニティにおける公共空間の調査・研究手法。これを、群馬、足立区をはじめとする東京の下町に応用しながら、学生とともに。おもにその活動を記録していきます。
2016年11月22日火曜日
遥かなる地平線を見せながら、地を這う努力に付き添うこと
タイトルにある「遥かな地平線」とは「学生自身のライフキャリア」です。
私がかかわることができるのは、主として「市民」として、「職業人として」ということになるのでしょうが、ゼミや担当講義ではそれを意識しています。
「地を這う努力」とは学生が目標とするキャリアの実現への指導とコーチングということになりましょうか。
スタグフレーション、第1次石油危機の時にね・・・などという講義時の話の流れだったのですが、「もしや・・・?」と思って、次々に基礎的な知識の確認を振っていきます。
・第1次石油危機の背景となる戦争、わかる?
・どことどこが対立しての戦争なの?
・アラブと呼ばれる国々を次々に言ってごらん、君からハイ
・イランは違うよ。
・それらの国々の一帯を世界地図を描いてそこに示してみな。
・「自分の国で産出する資源は自分のだ」という当時のこれらの産油国の主張は何と呼ばれるの?
・こうした主張を淵源として国々のまとまりができたけど何?略称はOから始まりCで終わります。
・それのアラブ版は?
こうした発問を飛ばすことは大学教育では冗長なのかも知れません。「そんなものは学生の自主性に任せて、大学では専門教育を」というお考えもわかるのですが、大学生が大学入学以前に積み残してきたことを積んであげる、あるいは自分で積む気にさせるきっかけを与えることも大切だと思うのです。市民として、生きる上での教養を身につけ、まちづくりについての専門的な知識も修得させて、行政・NPO・企業などでの実践で彼方にある実現すべき自己の可能性を見出せるのではないかと。
両者を一身で提供できる大学教員となるべく精進する日々ですが、いかに?前期講義の学生からのアンケートという「成績表」を前に深く内省しています。学生の期待に応えられる自分であるかと。
本日、ゼミの学生が高崎市都市計画課での実習に赴き、すでに実習に参加した学生は新町の企業・商店街、商工会に挨拶に出かけました。
新町は、今朝方に起きた地震など、どこ吹く風と言わんばかりに、小春日和の陽気。はや師走が近づきつつあります。