2024年12月14日土曜日

琉球・沖縄最大の聖地をゆく

沖縄へフィールドワークに行ってきました。
来年のゼミ旅行の下見をかねてなのですが、優先すべきは、沖縄の仏教界との親交と調査・研究を進めるという目的です。

しかし何にもまして沖縄の地を踏みしめて、何よりも先行すべきは神々への報恩感謝と慰霊です。ということで行ってきました、斎場御嶽と平和祈念公園・ひめゆりの塔へ。

斎場御嶽は世界遺産に登録されたこともあって管理が非常に厳しくなっていました。どういうことでしょう?午前9時から入れます、とか。信仰による遙拝を目的とする者にとって、中に入ることができたところで、最も肝心なところにアクセスできず、遙拝もできないとは!ならず者もいますから仕方のないことなのでしょうが、大変に残念で、これではゼミの研修で来たところで核心をつかむことはできないなと判断しました。研修先としては外そうかなと思いました。

遠いよ、お役人サマ!
拝観者1人ずつガイド(監視)を付けていいから入らせてくださいな

平和祈念公園とひめゆりは変わらない沖縄のコアを感じました。沖縄におけるまち・むらの信仰の空間を研究し始めて幾歳月。最近は琉球の自然観・世界観に影響をもたらしたとされる真言宗研究に余念がありませんが、宗教的な営為によって慰霊ができるようになったことは神意なのか天命なのか、それとも佛のお導きなのか、数珠をたぐりながら祈りを捧げてきました。

あらためて「命こそ宝」、軍隊は究極のところ民衆よりも軍を守ることを経験として知ったおじい・おばあの教えが希薄化しないことを強く願ってやみません。

2024年12月8日日曜日

韓国日本文化学会に論文が掲載されました

標題の通りなのですが、韓国日本文化学会『日本文化學報』103号に拙稿が掲載されました。この機会を与えていただいた韓国日本文化学会の皆さまに心から感謝申し上げます。

拙稿のタイトルは「空海による「傍生」の語の用い方―『十住心論』における「畜生」の語の用法との比較を中心に―」というものです。この論文は、これから私が続けて書こうと思っている空海・弘法大師の動物観をテーマとする著作の嚆矢となるものです。

すでに空海の動物観については、先に台湾で開催された東アジア日本研究者協議会第8回国際学術大会で「空海の動物観について ~『十巻章』を中心に」として報告しておりますが、これは全体の一部にすぎません。この報告で得た貴重なご意見やご質問をもとに原稿を書いておりますが、これについては早ければ春先に形になるように思います。膨大な著作を残した空海の動物観を探ることから、著作ごとに分けて書き進める必要がありますが、最低でもあと数年はかかるような気がします。

なぜそのことをテーマに?と訝る方もいらっしゃるかもしれません。詳細はまた論文等で明らかにしていきますが、1つには人間中心の世界観を問い直すことにあります。

なおなお調査・研究を進めて参る所存です。

 

 論文掲載を記念して今日のラボメシはキンパ弁当

2024年12月2日月曜日

卒業研究指導たけなわ

研究室に籠って卒業研究を執筆する学生が増えてきました。初冬の風物詩です。

提出締め切りまで10日ほど。
さてさてどこまで仕上がるやら。


提出のための製本作業 古式ゆかしく
 黒表紙に綴じて提出といふ・・・