2025年2月7日金曜日

卒業研究発表会が開催されました

2月5,6日の両日に渡ってモチベーション行動科学部経営領域の卒業研究発表会が開催されました。

私の研究室の学生による発表題目は以下の通りです。

 

  • 親子で運動イベントプロジェクト~足立区における運動実施率の向上を目指して~
  • 若者の仏教関心を引き付ける密教マンダラの制作
  • コミュニティスペースとしての駄菓子屋の考察 -足立区の事例を基に-
  • 和菓子店における地域連携の展望と若年層のニーズに応じた戦略の検討~台東区柳橋の事例を基に~ 
  • 北千住まち歩きプロジェクト~千住自然めぐりと健康づくり~
  • あだち未来スケッチActionプロジェクト報告書
  • 地域活動における日本茶文化の継承について~足立区関原地区における事例をもとに~
  • 北千住の銭湯魅力発信プロジェクト
  • 足立のコーヒーショップを繋ぐプロジェクト~TAMA coffeeRoasterを起点として「コーヒーとぬくもりの街々」を目指して~
  • NPOによる居場所づくりを通しての地域活性化について~do peepsの活動の事例をもとに~

このイベントが終われば4年生が大学に来るのもあと1回。その後は学位授与式です。嬉しくも寂しい思いに浸る年度末がやってきます。

 

発表リハーサル

2025年1月18日土曜日

上州からっ風フィールドワーク

Love群馬

来年度出版予定の共著執筆のための調査をしてきました。目的地は「上野三碑」です。フィールドワークというものはモータリゼーションの力を借りなければ成立しませんが、最後の詰めはやっぱり自分の足で歩かなければなりません。ということで、高崎から上信電鉄に乗り込みます。 

下仁田行き。

上武大学時代の愛弟子がその役場で活躍しているのですが、もう一人、高崎のNPOで活躍している愛弟子と私と三人で妙義神社までフィールドワークしたことが想い出されました。

馬庭駅下車。

映画「男はつらいよ」に出てくるような、そこに寅さんがぽつんと立っていそうな、哀愁を帯びた駅。妙義山に連なる山々に陽が傾いています。

原日本の風景。

上州の空は青く、川のせせらぎは絶えることなく、からっ風に身を煽られながら枯れ草の野をも踏みしめ、ひたひたと歩く。歩く。歩く。30分。そこに多胡碑があります。


この碑は古代のこの地に多文化共生社会が成立していたと思われる証です。

さらに駅からの道すがら、多胡郡の正倉跡があるのですが、多胡碑との位置関係から計画的なレイアウト、すなわち「都市計画」の片鱗を読み取ることができました。 ここに立ち寄るつもりではなかったのですが、歩く過程で計画修正。こうしたことは歩いて、見て、感じて、決めていきます。歩かなければ気づけない、特に私のように鈍い頭を持つ者は。

調査の成果は上々。共著の書籍にその成果を盛り込みたいと思います。

2025年1月2日木曜日

新年を迎えて

新年を迎えて。

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いつの間にか猫がキーボードを押したようです。記念にそのままにしておきます。

2024年は、度重なる出張など、移動の多い年でした。比較的大がかりだったものを書き連ねますと、名古屋、和歌山、群馬、タイ、ヴェトナム、台湾、大阪、兵庫、沖縄、最後を締めくくる遠征は京都だったのですが、今年はこれまでになく意義深い経験をいたしました。この経験が2025年の力になることを確信しています。これらの機会を与えていただいた皆さま、そして大学の地元・足立区で学生とともども研究室の活動に貴重な機会を与えていただいた皆さま、心より感謝申し上げます。

大晦日に今年最後の論文の投稿を終え、ようやく著作の原稿に取りかかることができるのですが、6日に研究報告があるのでなかなか集中できない状況です。家にいるとうちの子たちが遊んでとせがむのでさらに注意力散漫に。

今年はするべきことを絞る、先のことに備える、そのような年にしたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。



「世も末」ということを見聞することが多くなりました
弥勒さん、そろそろ出番です

2024年12月14日土曜日

琉球・沖縄最大の聖地をゆく

沖縄へフィールドワークに行ってきました。
来年のゼミ旅行の下見をかねてなのですが、優先すべきは、沖縄の仏教界との親交と調査・研究を進めるという目的です。

しかし何にもまして沖縄の地を踏みしめて、何よりも先行すべきは神々への報恩感謝と慰霊です。ということで行ってきました、斎場御嶽と平和祈念公園・ひめゆりの塔へ。

斎場御嶽は世界遺産に登録されたこともあって管理が非常に厳しくなっていました。どういうことでしょう?午前9時から入れます、とか。信仰による遙拝を目的とする者にとって、中に入ることができたところで、最も肝心なところにアクセスできず、遙拝もできないとは!ならず者もいますから仕方のないことなのでしょうが、大変に残念で、これではゼミの研修で来たところで核心をつかむことはできないなと判断しました。研修先としては外そうかなと思いました。

遠いよ、お役人サマ!
拝観者1人ずつガイド(監視)を付けていいから入らせてくださいな

平和祈念公園とひめゆりは変わらない沖縄のコアを感じました。沖縄におけるまち・むらの信仰の空間を研究し始めて幾歳月。最近は琉球の自然観・世界観に影響をもたらしたとされる真言宗研究に余念がありませんが、宗教的な営為によって慰霊ができるようになったことは神意なのか天命なのか、それとも佛のお導きなのか、数珠をたぐりながら祈りを捧げてきました。

あらためて「命こそ宝」、軍隊は究極のところ民衆よりも軍を守ることを経験として知ったおじい・おばあの教えが希薄化しないことを強く願ってやみません。

2024年12月8日日曜日

韓国日本文化学会に論文が掲載されました

標題の通りなのですが、韓国日本文化学会『日本文化學報』103号に拙稿が掲載されました。この機会を与えていただいた韓国日本文化学会の皆さまに心から感謝申し上げます。

拙稿のタイトルは「空海による「傍生」の語の用い方―『十住心論』における「畜生」の語の用法との比較を中心に―」というものです。この論文は、これから私が続けて書こうと思っている空海・弘法大師の動物観をテーマとする著作の嚆矢となるものです。

すでに空海の動物観については、先に台湾で開催された東アジア日本研究者協議会第8回国際学術大会で「空海の動物観について ~『十巻章』を中心に」として報告しておりますが、これは全体の一部にすぎません。この報告で得た貴重なご意見やご質問をもとに原稿を書いておりますが、これについては早ければ春先に形になるように思います。膨大な著作を残した空海の動物観を探ることから、著作ごとに分けて書き進める必要がありますが、最低でもあと数年はかかるような気がします。

なぜそのことをテーマに?と訝る方もいらっしゃるかもしれません。詳細はまた論文等で明らかにしていきますが、1つには人間中心の世界観を問い直すことにあります。

なおなお調査・研究を進めて参る所存です。

 

 論文掲載を記念して今日のラボメシはキンパ弁当

2024年12月2日月曜日

卒業研究指導たけなわ

研究室に籠って卒業研究を執筆する学生が増えてきました。初冬の風物詩です。

提出締め切りまで10日ほど。
さてさてどこまで仕上がるやら。


提出のための製本作業 古式ゆかしく
 黒表紙に綴じて提出といふ・・・

2024年11月17日日曜日

長い出張を終え、研究室に戻ってきました

台湾での学会発表から遠征続きでしたが、無事、研究拠点に戻ることができました。これもご縁ある方々のおかげと感謝しております。

帰って来てみれば、投稿予定論文の〆切が焦るほどに間近だったり、卒業研究指導もまだまだだったり。

年末を見据えて休息という時間はない現状を思うと、詳細は書きませんが、日本の労働生産性の低さを痛感するとともに、 誰も幸福を感じない、システムによる生活世界の植民地化(J.ハーバーマス)を実感します。

それでも、どの大学かを問わず、学生と話して希望に満ちあふれる話を聞いたり、大学人と大学の未来について話したりすることは、非常に意義深く、魂の高揚を感じるひと時です。もちろんおいしいものを食べるときも。

ほんとうにおいしかった!

東京を拠点にして住まい働いていると見えなかったことや忘れていたことを想い出させてくれる遠征でした。

遠征中にお世話になった方々に心から感謝申し上げます。