2025年1月2日木曜日

新年を迎えて

新年を迎えて。

@「。、んj@「9999999

いつの間にか猫がキーボードを押したようです。記念にそのままにしておきます。

2024年は、度重なる出張など、移動の多い年でした。比較的大がかりだったものを書き連ねますと、名古屋、和歌山、群馬、タイ、ヴェトナム、台湾、大阪、兵庫、沖縄、最後を締めくくる遠征は京都だったのですが、今年はこれまでになく意義深い経験をいたしました。この経験が2025年の力になることを確信しています。これらの機会を与えていただいた皆さま、そして大学の地元・足立区で学生とともども研究室の活動に貴重な機会を与えていただいた皆さま、心より感謝申し上げます。

大晦日に今年最後の論文の投稿を終え、ようやく著作の原稿に取りかかることができるのですが、6日に研究報告があるのでなかなか集中できない状況です。家にいるとうちの子たちが遊んでとせがむのでさらに注意力散漫に。

今年はするべきことを絞る、先のことに備える、そのような年にしたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。



「世も末」ということを見聞することが多くなりました
弥勒さん、そろそろ出番です

2024年12月14日土曜日

琉球・沖縄最大の聖地をゆく

沖縄へフィールドワークに行ってきました。
来年のゼミ旅行の下見をかねてなのですが、優先すべきは、沖縄の仏教界との親交と調査・研究を進めるという目的です。

しかし何にもまして沖縄の地を踏みしめて、何よりも先行すべきは神々への報恩感謝と慰霊です。ということで行ってきました、斎場御嶽と平和祈念公園・ひめゆりの塔へ。

斎場御嶽は世界遺産に登録されたこともあって管理が非常に厳しくなっていました。どういうことでしょう?午前9時から入れます、とか。信仰による遙拝を目的とする者にとって、中に入ることができたところで、最も肝心なところにアクセスできず、遙拝もできないとは!ならず者もいますから仕方のないことなのでしょうが、大変に残念で、これではゼミの研修で来たところで核心をつかむことはできないなと判断しました。研修先としては外そうかなと思いました。

遠いよ、お役人サマ!
拝観者1人ずつガイド(監視)を付けていいから入らせてくださいな

平和祈念公園とひめゆりは変わらない沖縄のコアを感じました。沖縄におけるまち・むらの信仰の空間を研究し始めて幾歳月。最近は琉球の自然観・世界観に影響をもたらしたとされる真言宗研究に余念がありませんが、宗教的な営為によって慰霊ができるようになったことは神意なのか天命なのか、それとも佛のお導きなのか、数珠をたぐりながら祈りを捧げてきました。

あらためて「命こそ宝」、軍隊は究極のところ民衆よりも軍を守ることを経験として知ったおじい・おばあの教えが希薄化しないことを強く願ってやみません。

2024年12月8日日曜日

韓国日本文化学会に論文が掲載されました

標題の通りなのですが、韓国日本文化学会『日本文化學報』103号に拙稿が掲載されました。この機会を与えていただいた韓国日本文化学会の皆さまに心から感謝申し上げます。

拙稿のタイトルは「空海による「傍生」の語の用い方―『十住心論』における「畜生」の語の用法との比較を中心に―」というものです。この論文は、これから私が続けて書こうと思っている空海・弘法大師の動物観をテーマとする著作の嚆矢となるものです。

すでに空海の動物観については、先に台湾で開催された東アジア日本研究者協議会第8回国際学術大会で「空海の動物観について ~『十巻章』を中心に」として報告しておりますが、これは全体の一部にすぎません。この報告で得た貴重なご意見やご質問をもとに原稿を書いておりますが、これについては早ければ春先に形になるように思います。膨大な著作を残した空海の動物観を探ることから、著作ごとに分けて書き進める必要がありますが、最低でもあと数年はかかるような気がします。

なぜそのことをテーマに?と訝る方もいらっしゃるかもしれません。詳細はまた論文等で明らかにしていきますが、1つには人間中心の世界観を問い直すことにあります。

なおなお調査・研究を進めて参る所存です。

 

 論文掲載を記念して今日のラボメシはキンパ弁当

2024年12月2日月曜日

卒業研究指導たけなわ

研究室に籠って卒業研究を執筆する学生が増えてきました。初冬の風物詩です。

提出締め切りまで10日ほど。
さてさてどこまで仕上がるやら。


提出のための製本作業 古式ゆかしく
 黒表紙に綴じて提出といふ・・・

2024年11月17日日曜日

長い出張を終え、研究室に戻ってきました

台湾での学会発表から遠征続きでしたが、無事、研究拠点に戻ることができました。これもご縁ある方々のおかげと感謝しております。

帰って来てみれば、投稿予定論文の〆切が焦るほどに間近だったり、卒業研究指導もまだまだだったり。

年末を見据えて休息という時間はない現状を思うと、詳細は書きませんが、日本の労働生産性の低さを痛感するとともに、 誰も幸福を感じない、システムによる生活世界の植民地化(J.ハーバーマス)を実感します。

それでも、どの大学かを問わず、学生と話して希望に満ちあふれる話を聞いたり、大学人と大学の未来について話したりすることは、非常に意義深く、魂の高揚を感じるひと時です。もちろんおいしいものを食べるときも。

ほんとうにおいしかった!

東京を拠点にして住まい働いていると見えなかったことや忘れていたことを想い出させてくれる遠征でした。

遠征中にお世話になった方々に心から感謝申し上げます。

2024年11月10日日曜日

空海の動物観について、東アジア日本研究者協議会で発表しました

東アジア日本研究者協議会第8回国際学術大会(台湾)で「空海の動物観 〜十巻章を中心に〜」というタイトルで発表・報告をしてきました。

長年、家族として過ごした猫や犬などの伴侶動物が亡くなったときに、お弔いをする人々が増えています。この願いに答えているのが仏教なのですが、仏教には六道輪廻の考え方があって、動物は人間よりも罪深い存在とされています。いやいやちょっと待て、ウチの子のどこが罪深いだと?コノヤロウと思われる方は少なくないはずです。

そのような考え方が多く残る仏教のなかで、動物も人と同じように悟りを開ける=仏様になれると強調しているようなのが空海さんではないかと見立て、その論拠を探しています。

空海さんの動物観を探そうと、真言宗教学の基盤である「十巻章」を隈なく見てもそこには教判の材料(比喩)として動物が描かれているに過ぎません。そしてそこには3つの偏りがあります~というようなことを報告してきました。

久々の台湾は、台北を通り抜けて新平市・淡水へ。自然豊かなキャンパスでした。台湾っ子のソウルフードもおすすめされるままに食し、リュックの両脇には大輪の花を携えて。路傍に咲く台湾の花々は沖縄の花と似て、美しく、懐かしい香りがしました。

沖縄を研究テーマにする私にとって
台湾はお兄ちゃん・お姉ちゃん


2024年11月4日月曜日

まち歩きイベントを実施しました

清々しい空気と陽光のなか、今年も当研究室では生涯学習センターのご協力のもとで「まち歩き」イベントを開催いたしました。

予定は一昨日だったのですが、雨天順延。昨日、延期によって生じたスタッフの変更もろもろの準備をやり直して今日、11/4の実施に至ることができました。学生の皆さん、お疲れさま。

前年までは観光資源化しているスポットを見てまわるという目的が強かったのですが、今年はぐっと健康志向が高まりました。みんなで都市における自然環境を楽しみながらウォーキングという趣旨に近いですね。経路マップには、銭湯のまち千住らしく、歩いた後のオススメの銭湯も載っています。

 この紺碧の空♪

この企画、まち歩きを卒業研究のテーマにする学生と銭湯をテーマにしている学生とのコラボ企画なんです。

大和湯さん 千住は銭湯の街でもあります

私もひとっ風呂浴びたいところですが、この企画終了後は研究室で四年生の卒業研究指導です。2人の執筆指導と、追加の調査計画指導、併せて学生からインタビュー調査の場所として貸して欲しいとの依頼もあり、カオスな様相が予想できます。また後でそんな画像も載っけたいと思います。