2018年5月28日月曜日

山谷考 生・死・キャリア

本日の講義で東京・山谷地区におけるホスピスをテーマとする視聴覚教材を扱いました。「ひとりでは死なせない」という価値観のもとに設立されたというホスピスです。

冒頭から入居者の死を看取る場面があり、教室に緊張感が走ることがわかります。

路上生活者、労務者が体を壊してこの施設にやってくるのですが、それは死を迎えるという目的のもとに。運営にまわる多くのスタッフ(ボランティアを含む)のなかには、転々と職を変わって「社会に行き場がない」思いでここに行き着き、天職を得た思いで献身する方も。入居者とスタッフのキャリアが交錯する模様が描かれます。

山谷というまちには欠かせぬ存在であるこのホスピスにはさまざまな方が関わっています。コミュニティ・デザインの視点に立てば、これもまたまちづくり。さまざまなキャリアを持つ方が関わるこのまちづくりを通して、学生も自らのキャリアを逞しく開拓して欲しいものです。

本日の講義で多くの学生が目に涙しました。

この視聴覚教材では、自分の心に刺さった事象をを社会学の言葉・概念を用いて分析することが課題なのですが、それとともに、自らのキャリアの果てにある「死」をどのようにイメージするかもまた隠された課題の1つです。

キャリアとは人生そのもの。

共有される清澄な感情で教室全体がまとまりゆく感覚、今日の講義では学生の多くがそれを感じることができたように思います。

路傍にて 寄り添う

2018年5月24日木曜日

賑わいある研究室

昨日の研究室は賑やかで、さまざまな学生、そして協働する方々に訪れていただきました。

ゼミ、その余韻に浸りながら過ごす、雷おこしプロジェクトのスピンアウト企画、キャリア・カウンセリング、学生が集まってくる理由はそれぞれですが、いまの研究室は透明性が確保された居心地の良い空間です。

建築家・安藤忠雄氏の「住吉の長屋」のように、雨の日には傘が必要な研究室なのですが、空が気持ちよく見える環境なので気に入っています。


2018年5月21日月曜日

今年のゼミのキーワード 貧困 キャリア

早いものでもう5月が終わりそうです。
春はどこに?

入学式からまだ2ヶ月弱しか経っていないし、講義も7回目が終わったところ・・・なんだか遠い昔のような気がします。

とはいえ、いろいろなものが始まっています。
たとえば、ゼミ。先週、各自の関心事を表明させたところ、微妙な違いはあれども「貧困」ということでまとまれるかなという学生からの発案。キーワードを「貧困」として、それぞれがサブキーワードを探す旅に出かけることになります。



貧困の連鎖
国内在住外国人の就業
貧困と文化資本
ひとり親家族

これらに対応する活動をまちのなかに求め、そうした活動に参加することにより、彼ら自身のキャリア形成に結びつけていくつもりです。

活動のなかから課題を抽出し、調査・分析を加えて解決に向けての考察を深めることができるように。社会へ踏み出す一歩の力になるように。

昨日、恩師とクラスの仲間の支えを得て、私はGCDF-Japan規定の課程を終えました。登録後は、GCDF-Japanのキャリアカウンセラーとしても学生の支援を充実させていく所存です。

新たな物語が始まります