冒頭から入居者の死を看取る場面があり、教室に緊張感が走ることがわかります。
路上生活者、労務者が体を壊してこの施設にやってくるのですが、それは死を迎えるという目的のもとに。運営にまわる多くのスタッフ(ボランティアを含む)のなかには、転々と職を変わって「社会に行き場がない」思いでここに行き着き、天職を得た思いで献身する方も。入居者とスタッフのキャリアが交錯する模様が描かれます。
山谷というまちには欠かせぬ存在であるこのホスピスにはさまざまな方が関わっています。コミュニティ・デザインの視点に立てば、これもまたまちづくり。さまざまなキャリアを持つ方が関わるこのまちづくりを通して、学生も自らのキャリアを逞しく開拓して欲しいものです。
本日の講義で多くの学生が目に涙しました。
この視聴覚教材では、自分の心に刺さった事象をを社会学の言葉・概念を用いて分析することが課題なのですが、それとともに、自らのキャリアの果てにある「死」をどのようにイメージするかもまた隠された課題の1つです。
キャリアとは人生そのもの。
共有される清澄な感情で教室全体がまとまりゆく感覚、今日の講義では学生の多くがそれを感じることができたように思います。
路傍にて 寄り添う