2016年12月21日水曜日

少子高齢化と闘うコミュニティデザイン

今日は渋川市公民館活動功労者表彰式にお呼ばれし、社会教育研修会で講師を務めて参りました。


講演では、人と人とのつながりのなかでコミュニティの問題解決を図るコミュニティデザインと近年の渋川での実践を主としてお話しいたしましたが、「研修会」ともあり、少しだけマクファーソンの話も織り込みました。参加型民主主義についてです。

参加による「徳性」の向上。この「徳性」こそシティズンシップにおいては欠かせぬものです。まちづくり(コミュニティデザイン)に参加し、意思決定の場に参加して討論し、ひとたび意思決定がなされたら、それに従う。なぜなら、それはそのものの意思なのだから、というルソーが喜びそうな流れを体感するところに、わが研究室の妙味があると考えています。

本日、「共助」という言葉を講演で使いました。来るかなと思ったらやはりご質問をいただきました。「共助」ができない高齢化したコミュニティの現状があり、具体的には雪かきができないという現実の問題があると。

そう。「公助」の不十分さを「共助」「自助」で補えという理屈は、短絡的な自己責任論に帰結するおそれがあり、十分に注意しなければなりません。

「共助」を高齢化が進む1つの共同体の内だけでイメージするとき、それは不可能なように思えてしまいます。しかし、そのような閉ざされたコミュニティ像を開かれたコミュニティ像に変え、外部資源とのつながりで課題を解決しようとするとき、共助は可能になるのだと思います。

希望は、それを実践した学生が社会に出て行くことです。 また、そうした思いをもった学生とつながっていただいた渋川の方々がいることです。私はそこに「共助」についての希望の灯火を見出しています。

皆様ご清聴ありがとうございました。

そして、学生諸君、お手伝いをありがとう。また一緒にうまい飯を喰いましょう。