一言で言えば「探検者」という就職。
ここ2週間ほど連続して本学に若いサムライをお招きして、学生とそのお話を聞く機会を設けました。
お一人は、小学校教員採用試験を突破できる力を持ちながら、あえて社会教育に身を投じて、子どもに関わる仕事をしていらっしゃる方。文京学院大学の教え子です。
もうお一方は、大学卒業後、留学を経て、企業ではなくあえてNGOグリーンピースで働くことを選んだ方。同じ理想を共有している方です。
どちらの方も、いわゆるリクナビ、マイナビ、そしてリクルートスーツというお決まりの「就職道」を歩いてこなかった方ですね。彼らのお話は、常道ではないだけに刺激的であり、冒険者、探検者としてのいまの彼らのありようが学生の心にたしかに刺さったことがレポートを読むとわかります。
一般的な企業就職以外の「もう1つの道」を示しておくことによって、選択肢を拡げておきたいなということもありますが、学生たちに「公共」とは何かについて今一度考えてもらうためのプロセスでもあります。
教育は学校だけが担うものではないこと。
外交は国家に任せておけばよいというものではないこと。
前者の方は、子どもたちと本質的に楽しい関わりを維持しながら、制度に邪魔されずに教育に携わっている。
後者の方は、公権力が目を敢えて覆っているところを見過ごさず、人びとを啓発し、意識を変え、持続可能な社会をつくっている。
公共は公権力だけのものではない。
学生たちがレポートで表現した言葉はさまざまです。
そのなかでも「後輩たちにも聞かせたい」という言葉がこの出会いの価値の大きさを物語っていると思います。私も学ぶことが多かった意義ある時間でした。
おふたりのゲスト講師の方、ありがとうございました。