2018年10月3日水曜日

小さな台風

研究室には、たくさん、そしていろいろな方が来訪していただいています。足をお運びいただいて、私や学生にさまざまな刺激を与えていただく機会を頂戴し、日々感謝しております。

最近多い来訪者が、他大の学生あるいはかつての教え子なのですが、歓迎しています。専門科目に関する意見を求められたり、キャリア・カウンセリングだったり、地域活動へのアドバイスだったりと内容はさまざまなのですが、ゼミの延長線上にあるようで楽しいものです。

最近の学生は研究室やゼミの本義をわきまえていないこともあり、ゲンナリすることが多々ありますが、こうした英気を携えてきてくれる若い世代を相手にすると心が躍ります。

ゼミの学生と一体となって、研究室の単位でフィールドワークに励んだ群馬の時代がとても懐かしく想い出されます。いま、その研究成果の一部を学会への投稿論文と発表に向けて準備しているのですが、なにかを思い出す度にSNSで最近どうしている?とメッセージを放ちつつキーボードを叩いています。

一昨日は台風一過の後、どうしても一つの地域に関わって生きていきたいと願う学生がやってきて、にぎやかに話すだけ話して去って行きました。まるで小さな台風のように。私にとっては恩師筋の研究室に在籍する学生なので、最終的な判断は師匠にお任せするべく、そのお膳立てとなるささやかなお話(キャリア・カウンセリング)だったのですが、エネルギーを満々と湛えているその学生は、沖縄に旅して沖縄に恋し、前期講義が始まっているのに帰ってこなかったかつての私のようでした。学部事務所の事務長に電話口でドヤされて仕方なく帰ってきましたが。

後年、その事務長とは学生街の縄のれんの店で再会し、ボーナスが出たから遠慮するなとビールを10本ばかり奢ってもらいましたが、良い時代でした。

地域研究に必要なのは狂おしいほどの愛執だと思います。昨日研究室に来た学生はそれを持っていると感じ、感じたままを師匠にお伝えしたのですが、さてどうなるかな?