2015年9月22日火曜日

専門、ということの意味

私にはコミュニティに関する様々なことを知りたいという欲求があります。

それは、教育という作用であったり、その中での公教育における公権力との関係での政治や憲法との関係であったり、コミュニティの機能を強化するための仕掛け(建物や広場)であったり、家族・ジェンダーであったり、まあいろいろなわけです。その一環として、特に公職志望者に対するキャリア開発にも携わってきました。

こうして風呂敷を広げてみると、いろいろありますが、追究しているのはただ一つ、コミュニティのこれまでとこれからについてです。専門って何だろうね?という学際的なところで生きてきました。ボーダーを超える感覚が好きなのかもしれません。

さて、シティズンシップ教育について昨日の学会でも問われましたが、その根幹にある概念は、社会科学を中心とする知識を実際に使えるするための教育と私は捉えています。学校で知ったことを使いまでにかなりタイムラグがあり、または一生使わないこともあるわけですが、そのギャップはなるべく小さくしておいた方がいいでしょう。

よく講義でも使う表現ですが、お箸を使うように平等権を守る・用いる・保障する。知識を知識として保存しておくのではなく、使って使って、考えて考えて、心身の感覚として動かせるように、感覚へ落とし込んでいくことが求められていると思うのです。それがシティズンシップ教育の根っこのところです。

そのトレーニングの場所としてふさわしいのが、まち、コミュニティなのです。学校の中だけでは難しいですから。コミュニティ・デザインの現場でシティズンシップを鍛え、さらにその延長線上にキャリア教育が待っています。

渋川市中央公民館のご厚意で参加させていただいた、HUGは特に公職志望者の胸をときめかせたようです。

研究室はいま、渋川市と新町と2つの研究班が動いていますが、双方ともこれから猛烈に忙しくなります。後期が始まります。

学生諸君が元気にキャンパスに帰ってきてくれることを期待しています。


2015年9月21日月曜日

学会を終えました

国際学会ということもあり、刺激に満ちた学会でした。

また、先の学会でどうしてもご挨拶したかったのにできなかった方々に再会できて、仲良くしていただけたことは、とても嬉しい出来事でした。発表については十分な社会調査に至っていないので、精緻さを欠いたものになってしまいましたが、教育・研究の方向性は学会の皆さんに報告することができたかなと感じております。
会いたくて会いたくてと、思いを募らせていた先生に「言葉の選び方」を褒めていただいたことはとても嬉しいことでした。

さあ、気持ちを切り替えて渋川研究に集中します。
まずは印刷だ!

2015年9月20日日曜日

学生との対話

昨今喧しい安全保障関連法案が採決されました。
これにより、日本の安全保障政策は劇的に変貌を遂げます。
通常の場合、私はこれが選挙の結果としての民意であるならば、自らの意に沿わなくとも了とするでしょう。それがデモクラシーのルールだからです。

しかし、今回の法案に関してはとても憂慮しています。
それは、一内閣が憲法の根底をなす解釈を変えたことについて大きな疑念を抱いているからです。

いつもはおとなしく、政治的な話などついぞしたことがない、北海道出身の学生が定食屋で私にこう聞いてきました。
「先生はあの安保法案について賛成ですか、反対ですか?」

こういう瞬間を待っていました。
「ああした法案なら憲法変えなければね。」
「なぜですか?」
「それはね、・・・」
つい最近、火野正平氏が訪問したという鰻の美味しい定食屋でふたりで定食を食べながら、ああでもない、こうでもないという憲法・政治談義をひとしきり。30分の予定が90分以上になってしまいましたが意義深いひとときでした。

なぜ鰻を食べなかったのか?絶滅危惧種に指定されていることを時事問題での重要性も含めて厳かに宣言し、注文を封じたからです笑 

2015年9月10日木曜日

リクルート本 出版します【共著】

台風の影響による河川の氾濫でいたましい光景がメディアを通して入ってきております。
栃木っ子も茨城っ子も在籍する本学教員といたしましては非常に心配しております。ご無事を祈ります。

同じ北関東ということで,皆さんにご心配をおかけしていますが,上武大は大丈夫です笑

さて,お陰様をもちまして無事出版の運びとなりました。
エクスナレッジ社から『建築士の資格が活かせるお仕事ガイド』が刊行されます。私は公務員へのキャリア・チェンジについて分担執筆いたしました。キャリア教育,キャリア・カウンセリングに携わる喜び一入といったところです。

職難に遭われている建築関係の方がいらっしゃいましたら,是非ご一読をお勧め下さい。10月2日発売です。

2015年9月9日水曜日

台風にて開店休業

大学の背中を流れる烏川。氾濫注意報が出ました。
皆さん気をつけてお過ごしを!

レスキュー・ナウより。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150909-00000008-rescuenow-soci

【河川洪水情報】
<はん濫注意情報>
群馬県 :烏川流域(09日11:40)

また以下のような情報も。
■防災気象情報
【土砂災害警戒情報】
・群馬県 :藤岡市、上野村、神流町、中之条町、長野原町、嬬恋村、東吾妻町(9日12:05)


■雨の見通し
【予想1時間雨量】(9日/多い所)
・70mm:神奈川県Z
・50mm:栃木県、
群馬県、埼玉県、東京地方、伊豆諸島、山梨県、長野県
・40mm:茨城県、千葉県

【予想24時間雨量】(~10日12:00)
・200mm:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、神奈川県
・150mm:千葉県、東京地方
・100mm:山梨県
・ 80mm:長野県、伊豆諸島

2015年8月31日月曜日

フィールドへ 3

本日は、渋川西部、渋川、豊秋、金島を巡っています。全体と部分、その地域の特性をつかむべく、歩き回ってきました。

それぞれの地域の公民館にも立ち寄らせていただき、館長さんをはじめとするスタッフの方々から意義深いお話を聞かせていただきました。金島公民館が休館日だったのでご挨拶できませんでしたが、また後日に。

平成の大合併の影響が色濃く残る渋川ですが、多様性を活力のもとにしていきたいですね。

課題
社会教育と学校教育をつなぐこと。


2015年8月29日土曜日

上流東国文化,という言葉

現在,学生が投稿する論文のチェックをしているのですが,この言葉を使えたら便利だな,という言葉があります。それがタイトルにある「上流東国文化」という言葉です。

よく知られていますが,群馬県には多数の古代遺跡があります。
着任当時に専任教員の車に乗せられて畑のなかを突っ走っているときに小高い丘が見え,「あれなんでしょうねえ?」と聞けば,「古墳ですよ」の返答を聞いたときの衝撃。すぐそこの身近なところに古代があるということはなかなかな地域資源です。

古代において群馬が上国とされ,栄えた理由についてはいくつかありますが,1つには農業生産物の豊かさを挙げることができます。これは先のフィールドワークでも実感したことですが,これでもかと言うくらいの豊かな農産物があります。

群馬県の食料自給率はカロリーベースだとコメの生産が少ないので34%くらいですが,生産額ベースでは92%に達しています(2014年)。同じ「北関東」に分類される茨城や栃木に比べると少ないのですが,農業就業人口や農地面積が茨城,栃木はおろか,千葉や埼玉以下でありながらのこの数字は誇っていいのではないかと思います。土地が豊かな証ではないでしょうか。そうした農産物は流通にのって大消費地である南関東へ多く流れていきます。

また,群馬は利根川水系・荒川水系の上流であり,水も豊かです。

古代文化,農産物の生産地・供給地,自然環境としても水系の上流,さまざまな意味で群馬県は東国の源流として位置づけられるのではないかと思うのです。

現在,東京を中心に南関東は「交換の繁栄」「サービスの繁栄」を謳歌していますが,海に開けたその地域性からすれば道理でありましょう。こうした下流にある南関東に対し,群馬県はその上流にあって,生産物を供給し続けています。財ばかりではなく,人も。戦後,4人もの首相を輩出した群馬県は豊かな人材をも東京に供給しているとも言えましょう。

「なんで就職,東京に出ないの?」という問いに対して学生が答えた言葉。
「だって東京とか,地震ですぐぐらぐら揺れるし,建物もあんなにあって危ないじゃないですか。」
何気なく答えた学生のその言葉の中に群馬という土地に対する揺るぎない安心感を感じました。三方を山に囲まれて南は開けているこの地形は確かに安心感があります。

こうした群馬の特性を「上流東国文化」という語に集約すると使いやすいかなと感じています。
まだまだ練らなければならない語ではありますが,備忘として書き置きます。