2017年8月15日火曜日

下町のフィールドワーク

正月とお盆は、東京がようやく本来の東京に戻る時でもあります。
地方から出てきた方々が帰省するのでまちが空くんですね。人口減少の果ての東京はかくの如きでしょうか。または「極点社会」という言葉の通り、一極集中は益々進行するのでしょうか、今がその分岐点にあるような気がします。

フィールドワーカーとしては動きやすい今、まちを見に出かけない手はありません。ということで結構な距離を歩きました。今日は台東・墨田・江東を。

台東区を歩くなら、まずは観音様にご挨拶をということで浅草に。
仲見世は今日もよく賑わっていましたね。今度学生たちと再訪するので、仲見世のにぎわいをよそにすすっと横から。

しかし、賽銭箱の前で行列を作って1人とか2人とかで礼拝するのやめてくれないかな。拝めるところが空いていたらさっとやってくれた方が。柏手打ってんじゃないよ、ここ寺だよ。などなどの思いを胸に。

観音様を起点に北上し、白髭橋を渡って亀戸の天神様まで。子どもの時にどれだけ世話になったかわからない病院などを経巡ったり等、脇道にも逸れながら。浅草寺は江戸の鬼門を守るものという見方がありますが、北上すると浅草までのにぎわいが嘘のように静かなまちが広がっています。

しかし、こんなに寺社に関心の対象があるとは思わなかったなあ。

たしかに門前町の生まれだし、神アサギ・トゥンは沖縄の固有信仰の場でもあり、また建築史研究室では日本建築史ゼミ(通称:侠ゼミ)で、ムリヤリ古文書などを読まされたりしていましたが。足元を見つめ直そうとするとき、人は自分が何ものであるかを再認識するようです。

(画像上は浅草寺五重塔、下は白髭橋上からの東京スカイツリー)