標記のタイトルで助成に応募したのですが、今回の助成は「見送り」との連絡をいただくことになりました。ご助力いただいた皆さまに心から感謝申し上げます。雪辱を晴らすべく、再起しますので、今後ともどうぞ応援をよろしくお願いいたします。
プレゼンはまずまずの出来でした。
しかしながら、質疑応答で最後まで噛み合わなかったのは、審査する側が「何を作るのか?」を求めていたのに対して、私たちは「作る過程こそが価値のあること」を示そうとしていたこと、それに尽きると思います。
何かのモニュメントを作る、保存する、そうしたことにお金をかけたいのでしょうが、私たちが志向するまちづくりはそうではなく、人と人とのつながりを創り、再生しながら、まちを育てるコミュニティ・デザイン。
質疑応答でいただいたご質問のなかには、失礼ながら「ちょっとどうかな?」と感じるものもあり、お金をかける対象が違うことを肌身で感じていました。それは同時にエントリーした先輩教員たちも感じていたようでした。まあ、プレゼンの帰途はそんな話で大いに盛り上がりましたが。
私たちが作るものといえば、まち歩きのガイドブックとそのプロセスを記録した書籍。ちっぽけなものです。
でも、それが「成果」ではないのです。
「成果」はそれをつくる過程にあります。
学生やまちの住人や訪れる人が新たな関係を築き、それを継続した営みへ変えてゆくこと、それを私たちは「成果」と考えています。
ガイドブックなんてこれまでに何冊も作っていると思います。
しかし、これまでにつくったガイドブックの制作プロセスで形成された人と人とのつながりは続いているのでしょうか。調査者と調査対象、制作者とコンテンツ提供者、というような関係だけで、モノをつくったら終わりということでは残念ですね。
一緒に創りあげる過程でのつながりが残り、動いていることが肝要です。
たとえば、私は今、中小企業支援で足立区の(株)篠原製菓様と学生と協働での雷おこしの商品開発を手がけていますが、これから新しく創られる雷おこしだけが成果ではなく、その過程での人と人とのつながりを創り、その中で学生を育むことが成果なのです。
また、コミュニティをデザインするとはそういうことでして、モノをつくって終わりではない、ということでアイデンティティを確認。いざ次へ!
スライドを何枚か貼っておきます。