2024年12月8日日曜日

韓国日本文化学会に論文が掲載されました

標題の通りなのですが、韓国日本文化学会『日本文化學報』103号に拙稿が掲載されました。この機会を与えていただいた韓国日本文化学会の皆さまに心から感謝申し上げます。

拙稿のタイトルは「空海による「傍生」の語の用い方―『十住心論』における「畜生」の語の用法との比較を中心に―」というものです。この論文は、これから私が続けて書こうと思っている空海・弘法大師の動物観をテーマとする著作の嚆矢となるものです。

すでに空海の動物観については、先に台湾で開催された東アジア日本研究者協議会第8回国際学術大会で「空海の動物観について ~『十巻章』を中心に」として報告しておりますが、これは全体の一部にすぎません。この報告で得た貴重なご意見やご質問をもとに原稿を書いておりますが、これについては早ければ春先に形になるように思います。膨大な著作を残した空海の動物観を探ることから、著作ごとに分けて書き進める必要がありますが、最低でもあと数年はかかるような気がします。

なぜそのことをテーマに?と訝る方もいらっしゃるかもしれません。詳細はまた論文等で明らかにしていきますが、1つには人間中心の世界観を問い直すことにあります。

なおなお調査・研究を進めて参る所存です。

 

 論文掲載を記念して今日のラボメシはキンパ弁当

2024年12月2日月曜日

卒業研究指導たけなわ

研究室に籠って卒業研究を執筆する学生が増えてきました。初冬の風物詩です。

提出締め切りまで10日ほど。
さてさてどこまで仕上がるやら。


提出のための製本作業 古式ゆかしく

2024年11月17日日曜日

長い出張を終え、研究室に戻ってきました

台湾での学会発表から遠征続きでしたが、無事、研究拠点に戻ることができました。これもご縁ある方々のおかげと感謝しております。

帰って来てみれば、投稿予定論文の〆切が焦るほどに間近だったり、卒業研究指導もまだまだだったり。

年末を見据えて休息という時間はない現状を思うと、詳細は書きませんが、日本の労働生産性の低さを痛感するとともに、 誰も幸福を感じない、システムによる生活世界の植民地化(J.ハーバーマス)を実感します。

それでも、どの大学かを問わず、学生と話して希望に満ちあふれる話を聞いたり、大学人と大学の未来について話したりすることは、非常に意義深く、魂の高揚を感じるひと時です。もちろんおいしいものを食べるときも。

ほんとうにおいしかった!

東京を拠点にして住まい働いていると見えなかったことや忘れていたことを想い出させてくれる遠征でした。

遠征中にお世話になった方々に心から感謝申し上げます。

2024年11月10日日曜日

空海の動物観について、東アジア日本研究者協議会で発表しました

東アジア日本研究者協議会第8回国際学術大会(台湾)で「空海の動物観 〜十巻章を中心に〜」というタイトルで発表・報告をしてきました。

長年、家族として過ごした猫や犬などの伴侶動物が亡くなったときに、お弔いをする人々が増えています。この願いに答えているのが仏教なのですが、仏教には六道輪廻の考え方があって、動物は人間よりも罪深い存在とされています。いやいやちょっと待て、ウチの子のどこが罪深いだと?コノヤロウと思われる方は少なくないはずです。

そのような考え方が多く残る仏教のなかで、動物も人と同じように悟りを開ける=仏様になれると強調しているようなのが空海さんではないかと見立て、その論拠を探しています。

空海さんの動物観を探そうと、真言宗教学の基盤である「十巻章」を隈なく見てもそこには教判の材料(比喩)として動物が描かれているに過ぎません。そしてそこには3つの偏りがあります~というようなことを報告してきました。

久々の台湾は、台北を通り抜けて新平市・淡水へ。自然豊かなキャンパスでした。台湾っ子のソウルフードもおすすめされるままに食し、リュックの両脇には大輪の花を携えて。路傍に咲く台湾の花々は沖縄の花と似て、美しく、懐かしい香りがしました。

沖縄を研究テーマにする私にとって
台湾はお兄ちゃん・お姉ちゃん


2024年11月4日月曜日

まち歩きイベントを実施しました

清々しい空気と陽光のなか、今年も当研究室では生涯学習センターのご協力のもとで「まち歩き」イベントを開催いたしました。

予定は一昨日だったのですが、雨天順延。昨日、延期によって生じたスタッフの変更もろもろの準備をやり直して今日、11/4の実施に至ることができました。学生の皆さん、お疲れさま。

前年までは観光資源化しているスポットを見てまわるという目的が強かったのですが、今年はぐっと健康志向が高まりました。みんなで都市における自然環境を楽しみながらウォーキングという趣旨に近いですね。経路マップには、銭湯のまち千住らしく、歩いた後のオススメの銭湯も載っています。

 この紺碧の空♪

この企画、まち歩きを卒業研究のテーマにする学生と銭湯をテーマにしている学生とのコラボ企画なんです。

大和湯さん 千住は銭湯の街でもあります

私もひとっ風呂浴びたいところですが、この企画終了後は研究室で四年生の卒業研究指導です。2人の執筆指導と、追加の調査計画指導、併せて学生からインタビュー調査の場所として貸して欲しいとの依頼もあり、カオスな様相が予想できます。また後でそんな画像も載っけたいと思います。

2024年10月27日日曜日

完売御礼

 長かった準備期間、学祭のゼミ出展が今日終わりました。Tama Coffee Roasterさん、喜田家さん、茶匠おくむら園さんにご協力いただいた商品はすべて売りきり、学生たちも重責を全うした思いだったでしょう。

卒業生、四年生もたくさん来場してくださって、自分たちが切り拓いたものが連綿と続く様子を感じることができたはず。


片付け後の研究室でのピザパ

居酒屋が苦手な学生も参加できるので

2024年10月13日日曜日

Tokyo Mirai Blend / とうきょうみらいぶれんど 完売しました

夏日となった今日、あだちサークルフェア2024に学生が出店しました。

今年のTokyo Mirai Blend、Tama Coffee Roasterさんとの協働により販売に至りました。

 

デザインはゼミの4年生が担当しました

もう1つ。日本茶の「とうきょうみらいぶれんど」。こちらは茶匠おくむら園さんとの協働によります。

きれいでしょう?こちらも同じ4年生がデザインしました


この出展については、8月初旬に4年生と生涯学習センターの皆さんと打ち合わせて形にしていったものですが、3年生の協力もあって成し遂げることができたものです。


 

2024年10月12日土曜日

本学で日本比較文化学会 第62回関東支部例会・臨時総会が開催されました

ひさびさに総勢11人の精鋭会員による発表が行われました。私は第3会場の司会を担当させていただきましたが、いやー本当に勉強になる発表ばかりでした。ここ数年、本当に寂しい人数の発表が続いていたので、この盛会を機に、皆さんがこぞって発表したくなる支部例会となるよう貢献したいと思います。

発表後は臨時総会が開催され、新しい人事や規則改正等が総会にて承認されました。新しい体制が発足します。

その後は、運営に携わった面々を中心にお疲れさまの会を設け、散会。学会ってこうでなきゃいけないよなとの余韻に浸りながら家路につきました。

 

学会で使うよと申請を出しているのにロックアウトの図


2024年9月19日木曜日

タイからベトナムを駆け抜けてきました

モチベーション行動科学部経営領域の海外研修に同行してきました。

タイ4日間、ベトナム2日間に濃縮されたこの旅行はコロナ禍を経て昨年から復活いたしました。 

統一会堂・元南ベトナムの大統領官邸

中央郵便局 コロニアル様式が美しいですね

メコン川クルーズ

水上マーケット

ワット・アルン

アユタヤ 涅槃像

 

この旅行の主宰は尊敬してやまない上席の専任教員。

そのゼミ旅行に端を発したこの研修旅行をより多くの学生への参加を促すものに仕上げていきたいものです。

ただ、フィールドワーカーとしては、服は一、二着しか持っていきたくないのですが、教員としての体裁を整えるためにいつも大掛かりな荷物になることに溜め息をついています。。。

 

2024年9月1日日曜日

足立六大学学長会議が開催されました

個人的な感覚でいうのであれば「この夏最大のイベント」

足立六大学学長会議が、本日、開催されました。場所はシアター1010(センジュと読みます/「せんじゅう」のもじりです)

学長のご指名により私ごときも発言の機会を得ましたので、シティプロモーション課との協働により展開している事業が施策目的に沿った成果をを挙げていることを述べ、各大学の学長に参加を呼びかけさせていただきました。発言を予定していなかったので、拙い表現に終始したことが残念ではありますが。

会場の入口にて


2024年8月24日土曜日

トルコに来ています

というのは冗談で、他ゼミと合同フィールドワーク(FW)で東京ジャーミイに来ています。ここは、トルコ共和国との縁深き渋谷区のモスクで、もう何回も来ていますが、今年は特に暑かった。代々木上原駅からすぐなのですが、その軽い坂道もしんどいくらいに。

 

モスクに入る学生たち

今回は、ガイドの方が、建物の成り立ちや現況の紹介よりも、イスラム教徒と実際にコミュニケーションをとってみる時間を大切にする、というご方針を立てられたようで、モスク内にいる信者の方々に次々にお声がけしながら「あんたどんなひと?」とインタビューしていく祈りに来ている信者さんにとってはとんでもなく迷惑なツアーとなりました。私たちは楽しかったですけれどね。

インドネシア出身の大学生の方、セネガル出身の小学校3年生のお子さんとそのパパ(バスケットボール プレイヤー)、内モンゴル出身の方、アルジェリア系アメリカ人の方、私はイラン系アメリカ人の方と富士山の登山について熱く話が盛り上がり、というように盛沢山なFWとなりました。 

モスク内でしばらくチャイで歓談し、そのあとはみんなでJICA食堂でご飯を食べて解散。学生諸君、信仰によって結ばれた共同体について良い経験をしましたね。「国籍」とやらを軽々と超えるイスラムのつながりに圧倒されました。

日本では「宗教」というとヤバい人が信じちゃってるヤツとみられがちです(特に若い世代ではそんな思考回路を持つ方が少なくないと思います)。でもそんな方はぜひ新渡戸稲造の『武士道』の冒頭だけでもお読みください。宗教がなぜ必要かが書いてあります。

宗教というのは、なんだろ、善悪の基準だったり、さまざまな倫理的な課題に直面した時の寄る辺となるものなので、グローバルな視点では非常に大切にされているものです。前述の著書で新渡戸稲造は武士道を宗教に変わるモノに見立てて話を展開するのですが、もう日本に武士はいませんから武士道はもはや日本の倫理の基準にはなり得ないことになります。腹を切るのも痛いし、飛び出てくる自分の腸とか見たくないですよ。

それでも、特に既存の宗派が既得権益や公権力と非常に近いことが日本の若い世代をへきえきさせているところもあるようです。宗教社会学の講義時に学生から多くの指摘がありました。宗教が時の権力とこねこねしていた(している?)例が少なくないのは事実なので、曇りなき眼を持つ若い世代にしてみれば、なんとなくうさんくささを感じるのでしょう。若い世代だけでなく、昔から「坊主丸儲け」なんていう良くない言葉もありますね。でもその丸儲けモデルは江戸時代に作られたシステムによるところが大なのでまもなく終焉を迎えると思います。多分に宗教、特に既成の仏教において、精神史的に日本はようやく近代を迎えることになるのでしょう。墓を「人質」とした檀家制度は風前の灯ですし、家を単位とする信仰から個を単位とする信仰へ。そうした新しい信仰のカタチへのメンタルの基盤は「推し活」などが培養器となって育まれる、のかな。個々の価値観に沿い、応える宗教が求められているのでしょうね。

2024年8月10日土曜日

LovE 群馬 ~群馬県立女子大での集中講義を終えました~

上武大学教員時代から非常勤講師としてお世話になっている群馬県立女子大学の集中講義に行って参りました。

夏休み中というのに30名弱の学生さんが熱心に聴講してくれました。途中で群馬県庁とのコラボ企画もあったりで意義深い集中講義になりました。

講義は、公共経営の講義を公共政策にアクセントを置き、政策立案への道筋を明らかにしていく内容です。公務員試験受験者が多いので、教養記述・政策論文の答案作成に効果的な書き方も教えていかなければなりませんが、「公共の溶解」が危惧される昨今、「利他の心」すなわち仏教でいうところの菩提心、 これをもつ方が1人でも多く公務員・NPO職員・ソーシャルビジネス従事者などなどになってほしいという気持ちを伝えるための講義でもあります。結構ドライなキャリア構築についてもお話ししなければならないのですが、根幹は利他の心を持つ公共キャリア志望者の育成です。

9月〆切の共著の内容についても調査することができ、また、毎日、高崎の大きな観音さまにも参拝することができ、 充実の上州路でありました。


軽井沢の小径? 
県女のキャンパスの中です

 

2024年8月3日土曜日

卒業研究中間発表会を終えました

涼しい風が吹いていたような昨日とは一転して、今日は朝から目が眩むような暑さですね。

本日はモチベーション行動科学部経営領域の卒業研究中間発表会が開催されました。

我が研究室の発表タイトルは以下の通り。

・親子で運動イベントプロジェクト ~足立区における運動実施率の向上を目指して~
・若者の宗教への関心を引き付ける密教マンダラの制作
・コミュニティスペースとしての駄菓子屋の考察 ~足立区の事例を基に~
・地域コミュニティにおける和菓子店の機能について~台東区内の事例を基に~
・まちあるきで健康促進プロジェクト
・あだち未来スケッチActionプロジェクト報告書
・地域活動における日本茶文化の継承について -足立区関原地区における事例をもとに-
・千住の銭湯魅力発信プロジェクト
・足立のカフェを繋ぐプロジェクト〜TAMA Coffee Roasterを起点として〜
・NPOによる居場所づくりをとおしての地域活性化について~Do peepsの活動の事例をもとに~

プロジェクトがいつの間にやら大半を占めるようになりましたが、これ、論文を書くのと同じくらい、意外に難しいんですよ。何人もの人と交流・交渉しながら「何か新しい価値」を商品やイベントに付け加えていく、あるいは自ら新しいモノやコトを創造することが求められます。実験やアンケートなどの社会調査でデータを取って傾向を分析するだけではなく、それに加えて、企業や行政などのさまざまな地域主体と協働してプロジェクト(事業)を起こしていかなければならないのです。

たとえば一番上の「親子で運動イベントプロジェクト」。これは足立区の課題である健康寿命の増進と深い関わりがあります。成人病予防ともなる運動習慣。足立区の人びとは運動習慣のないあるいは少ない人が目立つ、こうした地域課題を克服するために、どうすれば短時間で効率的に楽しく運動できるかを考えたあげくたどり着いたのが、

◎子どもの頃から運動する習慣を身につける◎
        ×
◎子どもの運動につきあう形で大人の運動も促す◎

というイベント・プロデュースでした。そして、足立区生涯学習センターとの協働、大学のSNSでの拡散、近隣の小学校等の教育機関への告知…

世の中が必要としているものを調査によって明らかにし、その必要なコトやモノをデザインしてカタチにし、皆さんに提供していく。私の研究室では、こうした調査から得られたデータをデザインして提供するという過程を大切にし、上記のようなイベントだけでなく、新商品開発すなわちプロダクト・デザインも手がけています。

かつて 建築学・都市計画学で学んだ成果がここにきて実ってきていることを実感します。その手法を社会的課題の解決やマーケットが求めているものに転用しながら。

亡き2人の恩師に感謝してもしきれません。

卒業研究のテーマには健康や運動に関わる用語が使われることが多くなりました。今後の社会課題として大切な領域であることは間違いないでしょうね。

発表会が終わり、さて、あとは成績の算出です。学生は休み。いいなぁ!

発表する学生 ここまでしっかりデザイン力が身につくとは!


2024年7月28日日曜日

タイが呼んでいる

昨年から再開された東南アジア海外研修が今年も予定されており、出張です。

論文やら共著やらの〆切もあるのに出張は大丈夫なのか甚だ不安ではあります。ゼミ生は海外ではなく沖縄が良いとのことで、沖縄ゼミ旅行を計画してもらっていますが、それは今年ではなく来年からかな。

とりあえずタイに行ってきます。


「タイは若いうちに行け」というCMがありましたね

2024年7月27日土曜日

前期最後のゼミ

休講1つ分の補講のゼミを本日開催し、前期の全講義日程が終了しました。学生諸君お疲れさまでした。でもまだ中間発表会がありますからね。気を抜かないようにしてください。

本日のゼミは卒業研究の中間発表の内容を学生に報告してもらったのですが、例年通り、プロジェクト報告の進行は早く、論文は少し遅れを取っているという状況でした。後者は研究の目的から研究の方法へのデザインがまだまだという学生が多く、指導はそこに集約された感があります。もっともっと先行研究にあたってください、ということにつきましょうか。これは自戒を込めて、ということになりますね。

板書

さて、私はといえば、さまざまな体調不良が重なってシビアなスケジューリングを強いられる前期でした。こんな時に限って新たに大きなミッションが降ってくるのですが、自分を育てる種子として大切に育てていくつもりです。

教授という職をいただいたときに、先輩教員が「これからは本数ではなく、1年に1回、質の高い1本の論文執筆、学会発表をしなさい」と諭してくださいましたが、相変わらず「よろず相談承り候」の商売で、不思議な力に導かれていつも何か追い立てられるように書いており、結構な頻度で出張が続いています。こうしたことは無常の楽しみなのですが、不気味な感染症が一向に終息を見せない昨今、今後は体調管理も大事に、優先?していきたいと思います。

さて、そんなこんなでこの研究室も今年度の折り返しを迎えます。されど、キャンパスは今日も明日もオープンキャンパスで、たくさんの方々が来場して賑わいを見せています。研究室から眺めると皆さんがさしている日傘がかわいらしいお花のように見えます。日傘も雨傘として使えるほうが望ましい最近の天気ですね。

 

稲妻 研究室から

2024年7月25日木曜日

学生とお茶屋さんへ

今日は学生3人と、懇意にさせていただいているお茶屋さまでご挨拶に伺いました。後期に向けての準備なのですが、いやぁ暑かったです。

五臓六腑に染み渡るような美味しい緑茶を一杯いただいた後、私は離席して、店主様と学生の「ビジネス」の時間を邪魔しないように。お店のなかをいろいろ眺めていると、そのお品の一つひとつに店主様のお考えを見て取ることができます。たとえば、こちら。

店内展示から

「文明開化」期のものだそうですが、先人たちの輸出への強い意志を伺うことができますね。

そうこうしているうちに、ある程度今後の打ち合わせは済んだようで歓談に。驚いたのは5年以上も前に卒業した学生がまだこのお店を訪れてよい関わりを保っていたことです。

この学生、かなちゃんといいます。ほんとうに寡黙な学生でしたが、プロジェクトを通して大きな声を出してお客さんを呼び込むような表現ができるようになり、学生時代に通ったこのお店を今でも大切にしてくれていることに強い感動を覚えました。

学生にはそれぞれの課題があり、それをどのようにバリアを溶かして前に進ませるか、いつも悩んでいます。 学校の教員ができることはわずかだなと痛感するのは、地域の皆さんが持つバイタリティによって学生が進むときです。かなちゃんもそう。この研究室に関わってくださる皆さんに心から感謝しています。

2024年7月24日水曜日

公共キャリアセミナー開催 @群馬県立女子大学

公務員(教員含む)・NPO職員・ソーシャルビジネスなど、公共を仕事にしようとする学生だったらそれなりの学生生活の過ごし方があるでしょう!それを入学後、早い段階で伝えないと!

ということを群馬県立女子大学のキャリア支援センターの方に申し上げたらスルスルと実現していただき、今日、開催の日を迎えることができました。

いろいろとテクニカルなことを申し上げましたが、「利他」の実践をしてみて自らの適性を試してみてごらんということに尽きます。それにより慈悲の心が育てられ、他者を利することが即ち自らを利することになるという実感を持つことができたら、公共キャリアに向いていますよと。利他の心、いろいろな宗教で説くところですが、キリスト教でいう隣人愛、仏教でいうところの菩提心ということになりましょうか。

県女の学生の皆さん、群馬のコミュニティは皆さんを待っていますよ!

たとえば烏川を渡ってすぐの新町とか
写真は、はなみずき祭の頃の新町


ゼミの学生が足立区のオフィシャルサイトで紹介されました!

一昨年くらいから研究室がSDGsビジネスに関わるようになっています。

今年卒業したそらちゃんの「TAMA Bag」の功績を継承する学生が何人かいるのですが、彼はその1人です。

詳細はこちらをどうぞ→ 足立区の未来に向けたアクション


力強い瞬発力と人とつながる力が高く評価されています

2024年7月21日日曜日

マーケティング そしてデザインする力

本日はオープンキャンパス。模擬講義を担当いたしました。

タイトルは「学生による商品開発とまちの活性化」。いつものコミュニティデザインに加えて、経営学、マーケティング、プロダクト戦略について話した上で、モチベーション行動科学部の学生が成し遂げてきたことについて言及しました。

 

講義のスライドから

「そこらへんは他の教員が話すからいいや」と、経営学やマーケティングのあたりはこれまでは話さなかった内容なのですが、 先々を見据えて手繰り寄せておかなければならないと思い、今回はしっかりと話しました。

また、データからデザインへつなげるということや、モノやコトのデータを取って解析するという研究手法についても話題にあげました。これは実際に学生たちが商品をつくる力に直結するものであって、あまり認識したくはなかったのですが、まあ「マーケティング」なわけです。博士課程における恩師のおかげで鍛えられた、今にいう「データサイエンス」の力ですね。建築学と都市計画学、手法として用いた社会学がこの力を得るのに役だったと思います。そして何よりも沖縄というフィールドが、今ある事象に地理的、歴史的な文脈を辿りながら政治経済的なアプローチをせざるを得ない、そういうフィールドでした。

模擬講義をしながら、たくさんの気づきがありました。今日出会えた皆さん、何人がこの学び舎にきてくれるでありましょう。ぜひ一緒に未来社会をデザインしたいものです。

データサイエンスという言葉が花盛りな昨今ですが、そのデータを用いてどのように新しいことをデザインしていくかが鍵となると思っています。なので、解析する力だけでなく、創造する ことにより強くアクセントを置くべきかと。

2024年7月17日水曜日

ゼミの学生がイベントを企画しました

企画案を持ってきたときには、どこまでいけるか心配していましたが、ゼミの学生たちの無限の可能性に驚きます。サッカー部出身の学生が独力で企画を立ち上げたところに意義を見出しています。

 


 複数回できるといいね

2024年7月14日日曜日

密教研究会での発表を終えました

今回初めて参加させていただき発表の機会をもいただきました。

私の発表題目は、現代動物供養における馬頭観音信仰というものでした。

動物に対する人間の行いを見つめてみると、人間の愚かしさが明瞭になります。近年、私はさまざまな社会的課題の解決に必要なことのひとつとして、人が内面において保持すべき規範意識を思うようになりました。

人が人とつながることによって社会的課題の解決を目指すコミュニティデザインの手法は大切ですが、つながる以前にその個人の善性を最大限開花させることが、つながりをより良いものにしていくだろうとの確信を持つようになりました。当たり前のことなのでしょうが、大変難しいことです。そのために研究領域を広げておりますが、ありがたいことに多くの先生方から貴重なご指摘・ご指導をいただいております。引き続き精進いたします。

発表会場の様子

(よく見えないのは「密」教なればこそ…です)


2024年7月4日木曜日

都市経営論フィールドワーク

大学付近の親水空間の確認に行きました。これをC.アレグザンダーのパタンランゲージを使って解釈していきます。

隅田川
この辺は新たな開発により
劇的に生まれ変わります


2024年6月30日日曜日

あだち未来スケッチAction 2024

四年生と三年生が参加させていただきました。

今年は新たな参加校もあって賑やかな発表・ディスカッションを楽しめました。3年生の大活躍が頼もしかったですね。

私自身も新たな出会いを得ることができて、意義深いイベントとなりました。生涯学習センターの皆さん、ありがとうございました。

閉会式後の集合写真撮影

2024年5月20日月曜日

比較文化学会2024 名古屋フィールドワーク

さて、週末に比較文化学会大会・国際会議に出席、発表してきました。初めて行きましたが、名古屋の星ヶ丘テラス、お洒落で楽しいまちでした。

発表内容は6月末までに論文に纏めるつもりです。今回は、琉球固有信仰の統合された建造物から集合表象を読み解き、その2つの大きな方向性を把握するという内容でした。

翌日のフィールドワークで地元の商店街を巡っていると名古屋らしい縁起物が。









2024年3月17日日曜日

2024年2月5日月曜日

雪の日に思う 成績算出の終了

今日は朝から学外での打ち合わせがあり、今にも雪が降りそうな重い空の下でアレコレ作業をしてようやく研究室に。もうその頃にはかなり吹雪いていて、家路を急いで脇目も振らずに駅へと急ぐ教職員が少なくなく。

なぜこんな日に研究室に?

私が担当する講義を履修する1年生の補講(最終課題)の日程が定まらなかったので、その調整のためです。最近の学生は、SNSをメインのコミュニケーションツールとしているため、大学から付与されたメールを読んでくれる頻度が少ないんですよね。このようなコミュニケーションギャップを生むならば、いっそのこと大学がメールを用意する必要もないのではないかと思う、大雪の日であります。

学生からの返信を待ちつつ成績算出の作業を進め、ほぼ出そろいましたが、最後の1ピースがないのでここで中断。雪を眺めに。

研究室前から


メールでの学生への連絡のお話。おそらく同じような現象がそこかしこの大学で起きているような気がします。ゼミではSNSでグループを作ってやりとりしますし、学生に連絡を取れない状況下では「SNSでも返事来ませんか」「来ないねえ」という会話で「万策尽きた」ということになります。

公式の連絡手段である電子メールは、今や非公式コミュニケーションツールであるSNSに凌駕されてしまっていますね。


2024年2月4日日曜日

卒業研究発表会を終えました

夏以来、もどかしい体調のまま越冬となり、ブログの更新が滞っておりました。その間に4年生たちは卒業研究を執筆し、その発表まで終えるに至りました。お疲れさまでした。

さてさて、今年度の題目は以下の通りです。

「喜田家町屋店2階和風サロンの活用のしかたについて」

「北千住魅力発信プロジェクト〜SNSによる魅力発信を中心に〜」

「地域におけるキャリア支援の可能性 ーフリーペーパーを題材としてー」

「まち歩きプロジェクト -オープンキャンパスにおけるコンテンツのための計画として-」

「キャンプ場経営による地域活性化についてー富士宮市における事例をもとにー」

「東都生協との協働による居場所づくりプロジェクト」

「足立区における子ども食堂の課題について」

「北千住魅力発信プロジェクト 〜商店街を中心とした街歩き〜」

「SDGsビジネスに関する実践報告ー足立区企業との協働バッグ制作ー」

「スタンプラリーを活用した地域活性の手法について〜自然の景観に着目して〜」

研究室のカラーが出ていますね。発表は口頭によるものでしたが、スライドを印刷して研究室の壁面に張り出してみました。なかなか壮観です。どのような壁紙を貼るよりも素晴らしい壁になりました。


4年生10人、3年生11人、2年生(新3年生)もこれくらいの人数になるのかな。現状の分析だけでなく、これからの社会を見据えた調査・活動・研究を志向していきたいと想います。

3年生もこれらの研究を継承すべく多数見学に来てくれました。多謝。