涼しい風が吹いていたような昨日とは一転して、今日は朝から目が眩むような暑さですね。
本日はモチベーション行動科学部経営領域の卒業研究中間発表会が開催されました。
我が研究室の発表タイトルは以下の通り。
・親子で運動イベントプロジェクト ~足立区における運動実施率の向上を目指して~
・若者の宗教への関心を引き付ける密教マンダラの制作
・コミュニティスペースとしての駄菓子屋の考察 ~足立区の事例を基に~
・地域コミュニティにおける和菓子店の機能について~台東区内の事例を基に~
・まちあるきで健康促進プロジェクト
・あだち未来スケッチActionプロジェクト報告書
・地域活動における日本茶文化の継承について -足立区関原地区における事例をもとに-
・千住の銭湯魅力発信プロジェクト
・足立のカフェを繋ぐプロジェクト〜TAMA Coffee Roasterを起点として〜
・NPOによる居場所づくりをとおしての地域活性化について~Do peepsの活動の事例をもとに~
プロジェクトがいつの間にやら大半を占めるようになりましたが、これ、論文を書くのと同じくらい、意外に難しいんですよ。何人もの人と交流・交渉しながら「何か新しい価値」を商品やイベントに付け加えていく、あるいは自ら新しいモノやコトを創造することが求められます。実験やアンケートなどの社会調査でデータを取って傾向を分析するだけではなく、それに加えて、企業や行政などのさまざまな地域主体と協働してプロジェクト(事業)を起こしていかなければならないのです。
たとえば一番上の「親子で運動イベントプロジェクト」。これは足立区の課題である健康寿命の増進と深い関わりがあります。成人病予防ともなる運動習慣。足立区の人びとは運動習慣のないあるいは少ない人が目立つ、こうした地域課題を克服するために、どうすれば短時間で効率的に楽しく運動できるかを考えたあげくたどり着いたのが、
◎子どもの頃から運動する習慣を身につける◎
×
◎子どもの運動につきあう形で大人の運動も促す◎
というイベント・プロデュースでした。そして、足立区生涯学習センターとの協働、大学のSNSでの拡散、近隣の小学校等の教育機関への告知…
世の中が必要としているものを調査によって明らかにし、その必要なコトやモノをデザインしてカタチにし、皆さんに提供していく。私の研究室では、こうした調査から得られたデータをデザインして提供するという過程を大切にし、上記のようなイベントだけでなく、新商品開発すなわちプロダクト・デザインも手がけています。
かつて 建築学・都市計画学で学んだ成果がここにきて実ってきていることを実感します。その手法を社会的課題の解決やマーケットが求めているものに転用しながら。
亡き2人の恩師に感謝してもしきれません。
卒業研究のテーマには健康や運動に関わる用語が使われることが多くなりました。今後の社会課題として大切な領域であることは間違いないでしょうね。
発表会が終わり、さて、あとは成績の算出です。学生は休み。いいなぁ!
発表する学生 ここまでしっかりデザイン力が身につくとは!