2019年5月15日水曜日

透明な研究室

わが未来大の本館研究室は全面ガラス張りの開放的な研究室です。

私の研究室はちょうど人通りの多いところで、室内からは室外を、室外からは室内を、それぞれよく見渡せることから、先輩教員からは視線を遮る何かをガラスに貼ったら?とのアドバイスをいただいていますが、まだ貼っていません。

たしかに室外からの視線が気になるときもあります。でも、建築を学んだ私はこの建物の設計者の意思を尊重したい気持ちがどこかにあります。「透明であれ!」という設計者の声が聞こえてくるような気がするのです。

それは、視覚的に透明であるだけでなく、「おまえが学生に色をつけるのではなく、まず学生の色を尊重しろ」というように、価値的にも透明であって欲しいという声が。

それ以外にも目隠しをつけない理由はいろいろあります笑

ミードによれば、「自分」をかたちづくるのは「主我(自分から見た自分)」と「客我(他人から見た自分)」ゆえに、他者から見られる自己を意識して欲しいという学生への願いであったり、室外から見て室内が「絵になっている」ような光景の研究室でありたいという思いであったり…でもほんとうは私が面倒くさがりなだけかもしれませんね。

本学の学生だけでなく、地域の方々、出版関係者、他大の研究者や学生、いろいろな方に訪れていただいていますが、幸いにして好評な研究室です。最近は学生がお茶やコーヒーを持ち寄ってくれているので、オーガニック・ティーやらハーブティーやら、そこらのカフェにも負けません。

今日もひとり、学生がやってきてコミュニティ活動についての展望を語るので、それをどのように卒論へ結びつけるのかについてデータの取り方などを伝えました。木曜日12時50分から90分間というような講義としてのゼミもさることながら、偶発的なゼミもまた楽しいものです。

カフェ Kaz
珈琲を飲めない子のために紅茶も用意しています