2019年6月28日金曜日

会って得るもの過ごして得るもの in 福岡

福岡へのフィールドワークは8月以来4回目。

来るたびにいいまちだなと思います。まちのスケール感や機能は東京とほとんど変わらないのに、人口の規模が適切で、まちに人があふれないという…

たとえば、歩行者用道路。
東京では他の歩行者の邪魔になってしまうような、カップルが手をつないで歩くことも楽々できるようなゆとりが福岡にはありますね。

さて、九州大学伊都キャンパスで活動する日本語教室で、若い世代とともに、ご挨拶と聞き取り、活動状況を拝見しましたが、これが共著書にとりまとめる最後の内容になりましょう。充実の思いとともに、くれなずむ伊都キャンパスをあとに。

伊都キャンパス内


今回は福岡県の東南アジア、とりわけタイへの熱視線を確認する調査で、県庁にて存分にそれを確認できました。商工部新事業支援課ではことのほか親切にインタビューに答えていただき、福岡県のバンコク事務所への足がかりを得ることができました。詳細はバンコク事務所で聞いた方がよいと。

福岡県庁

東公園内から県庁を見守る亀山上皇
元寇時に元軍の覆滅・降伏を祈った

また、福岡市よかトピアにも来訪し、留学生に関わる事業の状況について、昨年とは異なる角度で(昨年のインタビュアーは同僚教員)お話を伺うことができました。特に、ミャンマーとマレーシアの状況について。

いずれも共著書に反映できることができ、かつその先にある内容でした。
帰り道、中洲川端駅までの道筋をたどっていたら、わんこが気持ちよさそうに寝ていました。福岡県の都心にあってのどかな時間が流れていましたよ。

川端の商店街は、博多祇園山笠が7月1日に迫っているということもあって、法被に身を固めた町衆が三々五々往来していました。

寝そべるわんこ

想い出し、促されて櫛田神社に。

昨年、先輩教員たちと調査に来たときに共著の成功を祈って願掛けをしたのです。そのことを改めてお願いに。あわせてこれからのご縁をもお願いに。

櫛田神社境内 紫の花弁が涼しげに

福岡・博多を代表するまつり・博多祇園山笠の直前で、境内には舞台が組まれ、この熱がまちに溢れ出ているように感じました博多に縁深き神社ですからね。

よいひとにめぐり会うことができれば、よい調査旅行になるのは当たり前なのですが、それでも、その方のお心とわが心が「直ぐ」でなければ響き合えないものです。言葉を交わし、目を見つめ、全身から発される何かを得るためにお目にかかりに伺っています。メールや電話じゃだめなんです。その方を拝見し、僕を見てもらわなければ。

フィールドワークでお目にかかることの意義は、人格の相互理解、その時間と空間の(想い出も含めての)共有なのだと思います。人は何を語らずとも情報を発信しています。言葉と合わせて五感でその人を感じ取り、その人を理解することが肝要で、今回、福岡で確かな感触を得ることができたように思います。

それを積み重ね、縦横に織り込みながら、ひととのつながりを確かなものにし、課題に対するこたえをさがしてゆく、それが僕のスタンスです。長期にわたる調査においてはもちろんですが、期間が短いなら短いなりに、僕はその濃度を大切にしたいと思っています。

効率的な研究遂行のためには省かれてしまう過程ですが、今後も自分の大切にする手法を守っていこうと思います。研究だけでなく、ひととの関わりにおいても同じことがいえますね。

LOVE & PEACE